僕に、恋してみたら?
「とはいえ、なんとなしに言った言葉が人を傷つけることってあるよな。茉帆の中では、その同級生の言葉がトラウマになってるってわけか」
「……うん。それに、男子って胸の話よくしてるでしょ。誰が大きいとかランクつけたり」
そのたびに、嫌な気持ちになるわけでして。
「男はバカだからな……そういうこと、思いつきでやっちまうんだよ。悪気はねーって」
「胸の大きな子がいたら、ガン見するし」
「習性だ」即答する柳くん。
「……柳くんも大きな胸、すき?」
「ロマンだな」
そう誇らしげにいったあとで、わたしの歪んだ顔をみた柳くんは、「いや、引くなって。ほら、女だってあるだろ?」と付け足した。
「なにが?」
「よく聞くのは、筋肉フェチとか、のど仏とか、鎖骨とか……まぁ、それ以上は敢えて茉帆には言わないでおくが」
「それ以上……?」
「そこは触れるな。とにかく、男女の身体の違いが大きくなると、未知なる部分に興味を抱いて当然というか。それが本能なんじゃねーのかな」
「本能……かぁ」
「もし、この先胸のことで茉帆を非難するやつが出てきたら、そんなやつ、こっちから願い下げだって思えよ」
「そう……だね。そうするよ」
「なんなら、お前の気にくわないやつ全員ぶっ倒しに行くか。茉帆を悲しませるやつは俺の敵とみなす」
「いやいや、そんなことしないでっ」