僕に、恋してみたら?


真面目モードでもヤンキーくんモードでも、柳くんは柳くんだということが、なんとなくわかった。

こうやって、わたしを元気づけてくれている柳くんは、あのときの柳くんと同じ。


「柳くんって、優しいよね」

「あ?」

「無理矢理キスはするけど」

「……それ、やっぱり根に持ってる?」
ガックリする柳くん。

「あはは、違うよ。強引なとこはあるけど、ほんとに優し人だなって、そう思うよ」

「そうか?」

「ほら、プリント」

「プリントがどうした?」

「わたしが3日間休んでた分の授業のプリント、渡してくれたよね」

「あれは、別に優しいとかじゃないだろ」

「え、優しいよ?」


普通わざわざ、あそこまで気にかけてくれないと思うもん。

プリントくれたのだってそうだし、昼休み明けに迫ったテスト範囲教えてくれたのも、すっごく助かった。


「茉帆は、なんもわかってねーな」

「なにが?」

「あれは、委員長という特権を利用してお前に近づいただけだよ」

「……!!」

「お前と仲良くなりたかったっていう、単なる下心」

「シタゴコロ!?」

「あわよくば、俺の高感度が少しでも上がればいいなっていう……って、なに解説させてんだよ」


いやいや、柳くんが自分で暴露したんじゃん!


「でも、わたしが困らないようにって、思ってしてくれたことだよね?」

「まぁ、もちろんそうだけど」

「だったら、柳くんは……やっぱり優しいよ!」

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