僕に、恋してみたら?
「そういえば水上先輩の噂話、最近ピタリと入ってこなくなったね」
「いつもユカリがどことなく入手してくるじゃん。どんな人と、どこにいたとかー」
「入ってくるには入ってくるけど……」
意味深なことをいうユカリに、思わずわたしの耳がダンボになる。
「なになに?」「どんな噂?」
ごくりとつばを呑み込んで、ユカリの返事を待つ。
場合によってはショックを受けるかもしれない。
誰かとキスしてたとかいう噂なら耳をふさぎたいところだ。
「やめちゃったんだって」
……やめた?
「なにを?」「詳しく!」
食いつくサナとアキナ。
そして、ユカリの言葉を待つ。
「女遊び」
「うそ」
「なんで……?」
「うえぇえ!?」
……しまった。
いつも聞かれたことにだけ答えるだけのわたしが、思わずみんなに同調してしまった。
しかも、ものすーごく、反応してしまった。
変な声が出た。
それで3人が驚き、おかしな空気が流れる。
「茉帆って……」
な、なんでしょうか。
「リアクション面白いね」
「ほんとそれ」
「今のはヤバい」
へ?
「普通に良い子だし」
「もっと周りと話してみたら?」
「人気者になれそうだよね」