午前0時、魔法が解けるまで。

お手をどうぞ、お姫様








――とは言ったものの。




「ぼっちつらい……!」



行き交う人の波を一瞥すれば、かっちりスーツを着こなしたサラリーマンや杖を付いてゆっくり歩く老人、スマートフォンを片手に騒ぐ女子高生の集団や腕を組むカップルが目に入った。


傷心中の街中は大変キツいものがある。



と言っても、この都会のど真ん中を通らなければ駅にはたどり着けないから仕方ないんだけど。







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