午前0時、魔法が解けるまで。
恐怖で気がおかしくなりそうになるのを鼻をすすってごまかす。
誰か気付いて。
そんな思いを込めて足で扉を蹴って激しく揺らす。
「無駄な抵抗してんじゃねーよ、バカが」
吐き捨てるように言われて、肩を押される。
おでこを強く床に叩きつけられる痛みにうめき声を漏らして、扉に手を飛ばす。
諦めるもんか。絶対屈したりしない。
それでも力で男の人に叶うわけはなくて、私の行動は簡単に封じられてしまう。
太ももに大きな手が触れて、その手がだんだんと上に移動していく。