午前0時、魔法が解けるまで。






鼻をすする音と、かすかな嗚咽。

顔は上げないけれど、乱れた呼吸に合わせて肩が上下しているその動きは、恐らく泣いているときのものだろう。


彼女が泣いていることに気が付いた私は肩を揺するのをやめて、その髪の毛を梳くように頭に触れた。






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