午前0時、魔法が解けるまで。
慌てて画面を開いて「ゆみこ」の文字を探す。
通話ボタンを押すと、驚くほどの速さで繋がった。
「おはよう」
怒ったような低い声に、私は通話相手から見えないから意味がないというのにベッドの上で土下座をした。
「ごめんなさいごめんなさい!あのあと疲れて寝ちゃって!」
「アンタねえ……心配したんだからね。ま、無事で良かったわ……」
泣きそうになりながら顔を上げるとひらりと手のひらサイズくらいの紙が手元に落ちてきた。