午前0時、魔法が解けるまで。







床に落ちているジャージの上着を拾い上げて、薫くんは逢坂くんに詰め寄った。



「どういうことかきちんと説明してくれるね?」



感情の一切を読み取れないその言葉に驚いて顔を上げようとすると、薫くんの大きな手で目を塞がれて視界を奪われた。



「お、おい砂川……待て、話せばわか」



頭上で小さく逢坂くんの引きつったような悲鳴が聞こえた。






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