午前0時、魔法が解けるまで。






薫くんが横目でちらりと私を見て、私の歩幅に合わせて歩く速度を調整してくれる。


多く語るわけではないけれど、確かに薫くんは行動で私が隣にいることを許してくれているんだと感じることができた。



「クリスマスね、俺仕事なんだけど」


「あ、クリスマスの特番とか、ライブとかありますもんね」



アイドルにプライベートでのイベントなんて無いに等しいと聞いたことがある。


世の中が浮かれ上がるイベント事があれば、華やかな舞台に立つ彼は表に立たなくてはいけない。








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