楕円の恋。
私の高校は歩いて30分かからないところにある。

ただ、丘の上にあるので、最後に地獄の坂道を登らなければならない。

最後自転車を押して坂を登る生徒もいた。

私が昨日の事を思い出し、とぼとぼと歩いていると。

『涼ちゃんおはよ〜!!』

背中をドンっと叩かれた。

『ひゃっ!』

私はどこから出たかわからないような変な声が出た。

振り返るとそこには同じ中学でクラスも一緒の親友の圭子ちゃんがいた。

『圭子ちゃんおは、、、』

私は圭子ちゃんの顔を見ると涙が出てきてしまった。

『ちょーっ!どうしたの!メイク崩れるよ!』

圭子ちゃんは慌ててハンカチを出してくれた。

私は昨日の勇気を持って片桐先輩に告白した事、撃沈した事を歩きながら話した。

『そっか〜。涼ちゃん。先輩の事大好きだったもんね。他にもいい男いるって!元気だして!』

『うん。ありがとう。私頑張る』

圭子ちゃんに話して少し心が軽くなった。

私頑張る。絶対イケメン彼氏をゲットするんだ!

キーンコーンカーンコーン。

ヤバイ!予鈴だ!

私と圭子ちゃんは必死になって走って、校舎へ向かった。
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