楕円の恋。
2章

気持ちの変化

『涼〜!マジお願い!』

1日練習の後の一件以来、田中先輩は部活で私の顔を見るたびに紹介、紹介うるさかった。

もう3日ほどずーっと言ってくる。

『えぇーい!うるさーい!部活しろーっ!』

私は最初は笑顔であしらっていたが、鬱陶しくなり、田中先輩の背中をポコポコと両手で叩いた。

『涼。俺からも頼むよ。聞いてもらってその子が嫌って言ったら、田中を大人しく引かせるから』

片桐先輩が苦笑いしながら言った。

『でも、、、私の大事な友達を田中先輩に弄ばれて、傷物にされたら私嫌です!』

私は本音を片桐先輩と田中先輩に言った。

『ってよ?田中?お前の言い分は?』

『絶対弄ばない。真剣なんだ』

田中先輩が真剣な目して、見つめてくる。

私は少し黙って考え、

『わかりました。わかりました。片桐先輩のお願いですし。』

根負けした。

『でも、田中先輩。もし、あかりちゃんを泣かすような真似したら。わかってますよね?メッタ刺しですよ?』

私は口元は笑っていたが、目はマジだったと思う。

『俺もちゃんと田中を監視しとくから』

『じゃあもし田中先輩があかりちゃんを泣かしたら片桐先輩もメッタ刺ししますね』

私は満面の笑みで言った。

『そ、それは、困る』

片桐先輩は苦笑いしていた。

『嘘です。田中先輩を2人分メッタ刺しします』

『そ、それも、困る』

田中先輩が苦笑いした。

『それぐらいの覚悟を持ってくださいね。』

私はとびきりの笑顔で返した。

私は明日のお昼休みにあかりちゃんちゃんに今日の話をしようと思った。
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