肉食御曹司に迫られて
「社長、金曜日は、何してたんですか?」
さわやかな笑顔をみせ、アイドルのような甘いマスクをしつつも、少し面白そうに副社長の水澤晃は中に入って来た。
「だから、忘れ物を届けただけって、こないだも言っただろう?」
湊はそっけなく答える。
晃はソファーに腰かけながら、
「お前がそんなことをするの珍しいな、と思って。向こうから寄ってくることばかりで、自分から行くところなんて初めて見たし。」
中学からの親友で、起業にあたり、まっさきに協力を仰いだのが、副社長の晃。
「おまえには負けるよ…その顔でどれだけ女が寄ってくるんだ?」
「俺は、いつもかわいい子を追いかけているからね。」
とアイドル顔負けの笑顔で言う。
「まあ、ほどほどにしろよ…。これサイノス社の資料」
湊は晃に資料を渡す。
晃は、資料に視線を落とすと、
「…仕事しますか!」
と晃は、副社長室に戻っていった。