キミの瞳に
「聖夜君…」
どうしてここに聖夜君が…
「春の担任に聞いたらここにいるって言われたから来たけどまさかあんたもいたとはね」
聖夜君はそう言って鋭い目付きで朝木君を見る。
そんな聖夜君は私の方へ近寄ってきて…
「帰るよ。」
そう言って朝木君に掴まれていた私の手首をグイッと引っ張った。
「悪いけど、春は俺がもらうよ」
聖夜君はそんなことを言いながら私の体を引き寄せる。
「え?
聖夜君どういうこと……」
聖夜君の言っている意味が分からない私の視界にはさっきとは違って機嫌の悪そうな顔で聖夜君を見る朝木君。
「…もらう、とか…
別に春は誰のものでもないし」
ものすごく低い声で朝木君が言うから驚いてしまう。