キミの瞳に
しばらくして、人気のない場所へ来ると朝木君がピタッと止まる。
「…あ…朝木君…?」
私が名前を呼べばクルッ振り返る。
朝木君の表情は少し怒っているようにも見える。
「さっきの誰?」
私の目をまっすぐ見つめながら聞いてくる朝木君はいつもの優しい雰囲気ではない。
「お互い名前で呼びあって…
そんなに仲がいいの?」
朝木君はいつから私に気づいていたんだろう…
でもこう聞くってことは聖夜君と少し話し始めて少し経った頃からなのかな…
「っ…ついさっき知り合ったばっかりだから親しくないよ…」
私の言葉に朝木君は眉を寄せた。
「ふーん…。
じゃあ俺があの場にいなかったら?
どうしようと思ってたの?」
真顔で聞いてくる朝木君はいつもよりすごく怖い。