キミの瞳に






ど…どうして朝木君がここに…っ…?






用事があるって言ってたのに…






「春の知り合い?」







私が1人慌てていると聖夜君が私と朝木君を交互に見ながら不思議そうにする。






「あ、うん…っ…」






私が返事をした途端私の腕を掴む朝木君の手の力が強まる。






「行くよ、春」






そう言って朝木君は私を無理矢理引っ張って聖夜君の横を通り過ぎる。






「えっ…あ…


ご、ごめん聖夜君っ……またね…っ」






どこに住んでる人なのかも、連絡先すらも知らないけれど咄嗟に出た言葉は またね だった。







最後に私の目に映った聖夜君はポカーンと驚いた様子で私達がその場から去るのを見ていた。










< 64 / 165 >

この作品をシェア

pagetop