団子屋の中でいなり好きですか?(中)
(博雅様は、他の女性の方と結婚されました。私は、その話を聞いて落ち込み、さらに私の父が左遷され家族一同遠い国に追いやられました。それが元で父や母も早く亡くなり、わたくも後を追うように亡くなりました。京に戻り、博明様に会えると思いましたが、なかなか会うことが出来ず、ようやく会えたと思いその姿追うとその女性と一緒に歩いての見て・・・)晴明は、(博雅にそっくりなら逢わせてあげよう。)晴明は、青龍を呼び博雅を呼ばせた。数分後・・
(お~~晴明いるか。呼ばれたから来たぞ)
博雅が言った。(こっちだ)と晴明がいった。
博雅は、(誰だこの女性は、)と晴明に訪ねた。博雅に真相を話した。
(なるほど、私の祖父が・・・そしたら、この間、これを祖父からもらった)それは、千代に渡すはずだった櫛。博雅は、(これを黄菜子にあげようと思ったが、そういう事情ならば、あげてもよいか黄菜子)(はい)と黄菜子は、承諾して櫛を千代に渡した。
千代は、涙を流し会釈しながらすーっと消えて行った。
夏の風にしては、気持ちいい風が流れた。
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