失礼男の攻略法

今日も、ほぼ指定席になりつつある奥まった窓際の席で、いつものお酒を飲んでいる。

ぼーっと景色を眺めながらも、人が入ってくるたびにチラっと視線を向けてしまう私は不審者に近いかもしれない。

大学に入った頃、好きになった先輩がいるのかドキドキしながらサークルの自習室のドアをくぐっていたことを思い出す。

高校までは女子校だったこともあって、「恋」をしたのは大学に入ってからだった。その先輩とは付き合うことができたけど、結局それが私にとって今のところ最初で最後の恋なのだ・・・。

そう考えると、こういうドキドキ感、いつぶりなんだろうなって思っちゃう。

働きだしてからは、たいていデートに誘われても1回、2回で音信不通みたいなタレ目さんパターンばっかりだったしな、と残念なことを思い出していると、待ち望んでいた人の姿が目に入った。

ドキドキ高鳴る胸を抑えてじっと見ていると

「お、妹ちゃんじゃん」

あっちも気づいてくれたようで。どうも、と軽く頭を下げていると近づいて来た失礼男に連れがいることがわかる。
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