失礼男の攻略法
「なによ、男漁りって。そんなわけないじゃん!」
「だったら行くなよ。若い女1人でラウンジに入り浸ってるってだけで、どこの令嬢かって話になってんぞ」
興奮している私をよそに、諭すようにそう言われてしまうと自分がどうしようもない子どもに思えてしまう。そして、浮かれていた私は、自分の行動が周囲にどういう憶測をよんでしまっているかなんて全然考えていなかったことに気付いた。
「それは、やばいね・・・」
一番気を付けていた素性がバレることさえ、頭からすっぽり抜け落ちてしまっていた自分にあきれてしまう。
そして、もうラウンジあんまりいけないな、と思いながら、じゃあ次にあの失礼男に会える機会なんてあるんだろうかって不安になる。
どうしたら、会えるかな。
どうしたら、話せるかな。
どうしたら、もう一度あの温かい眼差しを向けてもらえるだろう。
勇気を出して誘ってみるようなことを言ってみたのに、すんなりかわされてしまったこともあって傷心モードだ。
はぁ、大きなため息を吐いていると
「まぁ、とにかく。あんま、心配かけんなよ」
お兄ちゃんの手がグシャグシャっと私の頭をかきまぜた。