失礼男の攻略法
「では、今日打ち合わせを、とおっしゃられていた時間は不要ということでよろしいでしょうか。こちらも予定がありますので、プレゼンの時間調整、アシスタントよりご連絡させていただきます」
そういってガシャンと電話をきりたいところだったけど、相手が切ったことを確認してそっと受話器を置く心の余裕を確保していた自分に拍手をしたい。
だけど、この数分で受けたストレスは爆発しそうなほどで。
「あー、ムカツクー!!!!」
大人げなく執務室に響き渡る声を上げると
「どうされたんですか?」
ぎょっとした顔で美希ちゃんがこっちを見ている。
「ほんと、ありえないんだけど!SMHの社長様のご機嫌取りのために無駄な仕事がドーンと増えたんだけど。ほんと、あの男何様なの?
あ、初対面の時、俺様って言ってた!ほんと、俺様中心に世界は回ってるって思ってるよね、あの男!
も ー!!!!!!」
いつもは胸の内に秘めている言葉がダダ漏れになっていると
「せ、先生。一旦、落ち着きましょうか」
顔をひきつらせた美希ちゃんが、私のデスクに近づいてきているけど、そんなのもうおかまいなしだ。