失礼男の攻略法

狸親父って、直樹さんも思ってたんだって、場違いだけどくすっと笑ってしまうと

「ずいぶん余裕だね、千秋ちゃん」

じっと見つめられてしまった。

「付き合ってる人、いないんでしょ。いいじゃん。僕じゃ、無理?」

「いえ、そういうわけじゃ。逆に恐れ多いです」

「なにそれ。じゃあ、いいじゃん。僕は千秋ちゃんがいいって言ってるんだし」

完全に押されている。そもそも自分に非がある上に、場数を踏んでるエリート弁護士に勝てる気なんてしない。

「もう、ほんとごめんなさい」

早々に白旗をあげて頭を抱えると髪を優しく撫でられる。

「私なんかと結婚してもいいことないですよ」

悔しまぎれに言ってみると

「いい女だなって思った子に、とんでもないオプション付いてるって知ったら誰でもほっとかないでしょ」

やっぱりなっていう答えが返って来る。
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