失礼男の攻略法
「えっと。きっと直樹さんおっしゃるように腹黒いでしょうし、そもそも常識知らずの失礼男なんですけど、この人以外考えられないんです。仕事も、私が見えてなかった世界を拓いてもらって、すごくやりがいも感じていて。責任は、他の形でなにか取らせていただくこと、できないでしょうか?」
改めて今日伝えたいと思っていたことを伝えると、ふぅ、と息を吐く直樹さんの姿が目に入る。呆れたような、つきあってられないよ、というようなその表情に、申し訳なくなっていると
「責任、はいいよ。その男の言うように、油断してた僕のミスだし。申し訳ないって思うなら、お兄さんにでも仕事増やしてってお願いしといて」
どうでもいいよ、というようにいわれてしまった。
案外あっさりと許してもらえたことに、拍子抜けしていると
「よくわかんないけど、その男がいいんでしょ?流されやすそうに見えて、頑固そうだもん、千秋ちゃん。僕もそんな無駄なことに遣うパワーなんてないんだよ」
思いっきりバカにされる。
無駄なことって。仮にもプロポーズしてきたくせにって悪態をつきたくなっていると、それを制するように口を開いたのは失礼男だ。