失礼男の攻略法
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「さっぱりした口当たりのが好きです」
本当はいつも飲みたいものは決まっているのに、ちょっとでもかわいい女だと思われたくって中西さんの質問に曖昧に答えてみると、ニコッと笑顔を向けられた。
「じゃあ、僕のオススメにしますね」
そう言ってバーテンダーを呼んでオーダーしているけど、気が気じゃない。余計なこと言わないで、と目でそのバーテンダーに訴えているけど目が合わない。
こちらに視線を向けない様子をみると、今日はそっとしといてくれるんじゃないかって、ちょっと期待してしまう。
オーダーを終えた中西さんは、私の方に身体の向きを変えて
「あの、千秋さん。本当にお付き合いされている方、いらっしゃらないんですか?」
誘われた当日、遠回しに聞かれたことを今度はストレートに聞かれた。
すぐに頷いてしまうのはモテない女みたいでいやだけど、付き合ってる人なんてもう何年もいない。最後に「彼氏」と呼べる人がいたのは学生の頃だから、もう7年?と自分の過去を振り返って愕然とする。