失礼男の攻略法
いつもより早い時間だったせいか、はたまたまだ月曜だったせいか、そこは若い子たちに占拠されている。
「えー、やだ~」
「きゃはは~」
いつもは比較的落ち着いたお客しかいないはずのカウンターも、そんな喧騒に包まれているのを確認して、回れ右をした。
やっぱり今日はついてないな、と思いながら、やっぱり飲みたくって、いつもは使わない1つ上のラウンジに行くことにした。
すると、そこはさっきのバーとは反対に、早時間のせいか、人はまばらだった。
いつもの一杯目、マンハッタンをオーダーして、一気に飲み干すと、喉が焼けるような感覚がする。
もう一度、その刺激を味わいたくてお代わりを煽っていると、くすくすと笑い声が耳に入った。