いつの間にか、溺愛。
席に戻ると顔が赤く火照っている優香。

結構なペースで飲んでいるな?

「えらい遅かったね。トイレ混んでた?」

「うん。だいぶ、こじらせてた」

「………はあ?」

「ねぇ、男の人とどうやって話すんだっけ?」

「……鈴、頭でも打った?」

「私は真面目に聞いてるんだけど… 」

「イケメンにでも話しかけられたとか?」

「……う、うん」

「けど、イケメンが眩しすぎてロクに会話ができなかったとか?」

「……うん」

ご名答すぎて怖い。

「このアホっ!数少ないチャンスを何しとんねん。思春期か!」

関西人でもないのに関西弁。

いや、私も同じこと思ったよ?

「もちろん顔は覚えてるんでしょうね?」

「まぁ…. 一応は覚えてるよ」

「鈴、二次会よ。そこで頑張んなさい」

「その人が来るかわからないでしょ?」

「いーや、来るわよ。女の勘っ!」

いつから優香は勘が働くようになったのか。

「今や合コンもなくなったこのご時世。私は今日に賭けてるのよ!」

そう言うと優香は右手に持っていたグラスを一気に飲み干した。

黙っていれば綺麗系お姉さんな部類なのだが、飲むとタチが悪い。

この歳になるとだんだん減っていく飲み会や紹介。

だからこの結婚式でいい男性をゲットする!と豪語していた。

「鈴も頑張るのよ!」

とりあえず無言で相槌だけ打っておいた。
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