いつの間にか、溺愛。
またもや出会う。
「新郎新婦は少し遅れますので、しばらくの間ご歓談くださーいっ!」

感動的な結婚式もあっという間に終わり、いい感じの大人なBarに移動してきた。

貸し切りだとはいえ小洒落たBarにこんな大人数入るの?ってほどごった返している。

テーブル席はあるものの、ほぼほぼ立ち飲み状態だ。

「ねぇ?鈴さっきの人いた?」

「これで見つけたらある意味すごいよね?」

「確かに。とりあえずどっか座ろう?もう足が限界」

「……同じく」

普段履き慣れないヒールに足の疲労はピークを達していた。

「あっ、あそこ席空いてそう!」

席を取られまいと小走りでテーブルに向かう優香。

それに遅ればせながら着いていくと、

「あっ… 」

思わず声が出てしまった。

先程、私に声をかけてくれた男性とそのお友達集団が座っていた。

「こっちこっち〜」

「う、うんっ……」

気を使って呼んでくれている優香に、人差し指を立てシーッと目で訴える。

バチっと目があった優香は悟ってくれたのか、席に着くとニヤニヤしていた。

「……鈴、どれよ?」

「………どんだけ勘がいいのよ。右隣の団体の中にいる」

こんだけの人数がいると普通に話しても会話なんて聞こえはしないと思うが、心なしか小声で話す。

優香が視線を白々しく団体の方に逸らして凝視している。

いやいや、見過ぎ。

バレバレにも程がある。

そんな事をしているからかその団体の中の一人が話しかけてきた。

「おねえさん達、一緒飲む〜?」

「え?いいんですかぁ〜?」

いや、良かねぇよ。

……って、優香はノリノリだし。

そりゃ声かけてきた人が優香好みのチャラい感じだし?今日は意気込んできた訳だし?

そうなりますよね?

サクッとテーブルをくっ付けて飲み会スタートってとこだろうか。

結婚式の主役もまだ来てないからもはやコンパ状態。

「お嫁さんとタメなら30歳か〜」
「えーっ!全然見えないね?わか〜い」
「俺たち2個下なんすけど、大丈夫?」
「俺、年上好きなんすよー!」

いったい何人いるのだろうか?

私と優香に対しての男性の比率よ。

まぁ… 優香はこの状況を大いに楽しんでいるから、なんとも言えないけど。
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