片翼の運命
なんでって。なんでって何。
一緒にいたからと言って、好きになるなんて漫画の中くらいだ。
「慧斗がそうでも、わたしがそうだとは限らないでしょう」
「じゃあ好きになったら良いと思う」
「そ、そんな話は今してない」
「なんの話してるの?」
わたしは何の話をしたいのか、一瞬飛んでしまった。
慧斗は手を引っ張っていく。家の方向は同じ、だから帰る道も同じ。
小学校のとき、違うクラスだった慧斗が少し前を歩いていたのを思い出した。
何度か話しかけようとした。でも、結局そんなことはできなくて。
自分ばかりが気にしているようで、更にモヤモヤとして。