片翼の運命
手を洗って自分の部屋に戻る。着替えてから、窓を開けた。
慧斗は鼻も良ければ耳も良い。さっきも、うちの玄関が開く前に離れてくれたんだと思う。
それなら、届くだろうか。
「慧斗」
さっきまで会っていたのに、もう姿を見たくなる。
カーテンが開いて、その姿が現れた。窓が開かれる。ベランダに出ると、翼が大きく開いた。
透き通ったその血管と、片方しかない翼。
それが美しいと感じる。
「うん?」
「明日、一緒に学校行こう」
いつもは慧斗が家の前で待っているので、今度は約束して行きたい。