片翼の運命
するりと離れて、自分の家の方へ帰っていく。
残されたわたしは手を振ってから、玄関へ向いた。
「仲良くなったのねえ」
むふふ、と変な笑い方をしてポストから夕刊を出している。わたしは反論することもできなくて、家に入った。
「仲良く、見える?」
「最近まで喋っても無かったでしょう。あの時に比べればねえ」
全部お見通しだったらしい。お母さんはリビングへ向かいながら笑っている。
「だから、あの時美衣を捜してくれるって言ってくれた時、ほっとした」
……正確にはその後にちゃんと喋るようになったんだけど。