片翼の運命
さっきから、「なんで?」が多い。少し考えれば分かると思う。
「だって、幼馴染が吸血鬼ですって言ったって誰も信じてくれないだろうし……それに、直接言われたわけじゃないし」
「俺が吸血鬼って……」
「舐められたところ、綺麗に治ってたから」
今でもわたしの膝は綺麗なまま。
彼はわたしを見たままぼーっとしている。大丈夫か、と目の前で手を振った。
「間違ってた?」
「いや、合ってる。驚いてた」
「それなら良いんたけど。そろそろ手離して?」
彼は自分の手に目をやって、ゆっくりと離した。
とても温かい手だった。