寄生虫
「は? いやぁ……それはよくわからないな。顧問も部活仲間もいつも通りな感じだし、特別なにかがあったって話を聞いたこともないしなぁ。真尋に何か言われたんじゃないのか?」


「真尋は何も言ってないみたい」


「そっか。じゃぁ、わかんねぇなぁ」


そう言い、京介は頭をかいた。


部活周りの人たちが克哉に影響を与えたわけじゃないようだ。


それなら……。


「克哉って、モテるよね」


「あぁ、まぁな」


「ファンの子が克哉に何か言ったりとか、してた?」


そう聞くと、京介が驚いたように目を丸くした。


「まさかサナギ、京介が浮気してるって考えてるのか?」


あたしは京介の質問に答える事ができなかった。


万が一、そなんことがあったら真尋はどれだけ傷つくだろうか。


そう考えると頷く事ができなかった。


「まぁ、その線は絶対にないけどな」


京介は少し呆れたような表情を浮かべてそう言った。


「どうして言い切ることができるの?」


「最近のあいつは朝の自主練に、部活後も自主練をしている。女の子と関わりあう暇なんてないと思うけど」
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