寄生虫
あたしがのんびりしすぎていたのがいけないのかもしれない。


憧れだと言いながら勇気がでなかったのがいけないのかもしれない。


「克哉の事は、克哉に関わっている全員が変えてしまったんだと思う」


真尋の声が授業終了を知らせるチャイムの音でかき消されていく。


自分のことじゃないのに、涙が滲んだ。


胸に釘を打たれたように、ズキズキと痛む。


「告白、頑張ってね。サナギは幸せになるんだよ」


真尋はそう言い、ラケットを持ってあたしの横を通りぬけて行ったのだった……。
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