寄生虫
☆☆☆
それから数時間が経過していた。
あたしは自分のベッドに寝そべって相変わらずテレビを見ていた。
普段は大好きなお笑い芸人を見ていても、全然楽しいとは思えなかった。
この心の中の黒い感情があたしから楽しさまで奪ってしまっているようだった。
そろそろお風呂に入って寝てしまおうか。
そう考えて、着替えを準備してテレビを消した。
小さな箱から聞こえて来る音が消えて、あたしの部屋の中は更に寂しさを加速させた。
そんな中から逃げるように部屋を出て、階段を下りた。
リビングからは相変わらず楽しそうな話し声が聞こえて来る。
あたしはリビングのドアを通り越して、脱衣所へと向かった。
「サナギ、ご飯は?」
脱衣所のドアを開ける直前リビングからバラが顔を出してそう言った。
「いらない」
あたしは一瞬だけ振り返り、そう返事をした。
「そう」
バラはたいして気にもとめていない様子で、再びリビングへと戻って行った。
バラは成長するごとに父親に似てきている。
優しくて頭がキレて機転がきく。
それから数時間が経過していた。
あたしは自分のベッドに寝そべって相変わらずテレビを見ていた。
普段は大好きなお笑い芸人を見ていても、全然楽しいとは思えなかった。
この心の中の黒い感情があたしから楽しさまで奪ってしまっているようだった。
そろそろお風呂に入って寝てしまおうか。
そう考えて、着替えを準備してテレビを消した。
小さな箱から聞こえて来る音が消えて、あたしの部屋の中は更に寂しさを加速させた。
そんな中から逃げるように部屋を出て、階段を下りた。
リビングからは相変わらず楽しそうな話し声が聞こえて来る。
あたしはリビングのドアを通り越して、脱衣所へと向かった。
「サナギ、ご飯は?」
脱衣所のドアを開ける直前リビングからバラが顔を出してそう言った。
「いらない」
あたしは一瞬だけ振り返り、そう返事をした。
「そう」
バラはたいして気にもとめていない様子で、再びリビングへと戻って行った。
バラは成長するごとに父親に似てきている。
優しくて頭がキレて機転がきく。