干物ハニーと冷酷ダーリン


普通、やんわりとでもここまで言えば分かるもんじゃないの?

打たれ強いというか、しつこいと言うか。
SなのかMなのかさっぱり分からん。



『分かりました。今日は諦めます』


「今日どころか、この先もないですけど」


『先の事は、分かりませんよ?』


「ポジティブなんですね」


『それが俺の長所なんです』



相崎さんは、そう言うとなに食わぬ顔で店内に戻っていった。


デンジャラス、チャラ男。

なかなか折れないチャラ男精神に、何故だか敗北した気分になった。

こえー。

硬派からのチャラ男ギャップ、めちゃめちゃヘビー級でした。



ぐぅーと空気を読まないあたしの腹の虫の音がどこか滑稽に聞こえた。



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