干物ハニーと冷酷ダーリン
何だか恥ずかしくて水城さんに背を向ければ、強い力でそのまま引き寄せられた。
背中に感じる水城さんの体温。
今までになかった出来事に、あたしの心臓が暴れ出す。
これはもう寝れない。
水城さんの左腕が首の下に、、、。
水城さんの右腕がお腹にまわって、、、。
ん?
何か、前にもこんな事あった気がする。
いつだったかと考えてみたら、あの時の旅行だ。
あの時は無意識だったし関係性もなかったから、罪悪感しかなかったなぁ、、、。
そして気になるあれ。
「あの、、、」
『・・・んー』
眠る寸前なのか、なんとも弱々しい。
「腕、痺れないですか?」
あたし、腕枕で痺れるの知ってます。
地味に痛いですよね、あれ。
『・・・・』
あれ、寝た?
と、思ったら首の下で伸びていた腕がいきなり口元に回ってきて唐突に水城さんの腕と口付けを交わしてしまった。
でも、これは口付けなんて可愛いもんじゃない事も知ってます。
ただ単に、煩かっただけですよね。
ごめんなさい。
もう何も言わないので、この腕を早急に退かして頂きたい。
あたし多分寝てる時は口呼吸も必要なタイプだと思うのです。
このままだとあたし天に召されかねません。
頭の上らへんからは、規則正しく寝息が繰り返されていて、あたし願いは届くはずもなく暫くそのままにしていたけど、どうにも息苦しくそっと腕を退かした。