ラブリー
だけど運命と言うものは残酷なもので、今年の2月に彼は“課長”と言う名の肩書を背負って総務課に現れた。
平和なOLライフを迎えて3年目の出来事である。
なんと言うことでしょう。
次の恋に踏み込めない原因が上司になってしまったと言う事実に両手で頭を抱えそうになっていたら、
「あっ、噂をすれば…」
佐和子が呟くように言ったかと思ったら、ただでさえ騒がしかった食堂がさらに騒がしくなった。
入口の方に視線を向けると、女性社員たちに囲まれている小宮課長がいた。
「まるでアイドルだな」
その様子を見ていた三平が呟いた。
彼の言う通りである。
「もう行こうか」
わたしはその様子から目をそらすと、空っぽになった皿が乗っているトレイを持ちあげた。
「あっ、ちょっと」
「おいおい」
佐和子と三平がわたしの後を追ってきた。
平和なOLライフを迎えて3年目の出来事である。
なんと言うことでしょう。
次の恋に踏み込めない原因が上司になってしまったと言う事実に両手で頭を抱えそうになっていたら、
「あっ、噂をすれば…」
佐和子が呟くように言ったかと思ったら、ただでさえ騒がしかった食堂がさらに騒がしくなった。
入口の方に視線を向けると、女性社員たちに囲まれている小宮課長がいた。
「まるでアイドルだな」
その様子を見ていた三平が呟いた。
彼の言う通りである。
「もう行こうか」
わたしはその様子から目をそらすと、空っぽになった皿が乗っているトレイを持ちあげた。
「あっ、ちょっと」
「おいおい」
佐和子と三平がわたしの後を追ってきた。