ラブリー
ネイルが施されたキレイな指で画面を操作している佐和子の横顔は、よくできた彫刻のように美しかった。

何かごまかされた感がハンパない…。

結局彼女の好きな男のタイプがわからなくて、昼休みはいつものように終わった。


午後も仕事に集中することができて、久しぶりに定時で終わることができた。

「お先に失礼しまーす」

「はい、お疲れ様でしたー」

隣の佐和子に視線を向けると、彼女は仕事をしていた。

「先に帰るね」

そう声をかけたら、
「うん、また明日」

佐和子が返事をしたので、わたしはオフィスを後にした。

更衣室で着替えを済ませて会社を出たら、
「おっ、なずなじゃん」

外回りから帰ってきた三平が迎えてくれた。
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