ラブリー
「三平、お疲れ様」

そう声をかけたら、
「今仕事が終わったの?」

三平が聞いてきたので、わたしは首を縦に振ってうなずいた。

「俺も会社に報告したら今日の仕事は終わりなんだ」

三平はそう言うと、
「そうだ」
と、思い出したように言った。

「なずな、この後用事があるか?」

「特にないけど」

何かあるのだろうか?

「せっかくだし、久しぶりに2人で飲みに行かないか?

佐和子はまだ仕事だろ?」

「うん、いいね」

わたしが首を縦に振ってうなずいたことを確認すると、
「その前に報告をしに行くから1時間後くらいにまた」

三平が言った。

「わかった、1時間後ね」

わたしは返事をすると、三平に向かって手を振った。

 * * *
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