ラブリー
端正な顔立ちも手伝ってか、にらみつけているその様子は怖いものがある。

うわーっ、呪われそう…。

「でも事実じゃんか」

三平は特に動じていない様子で、佐和子に言い返した。

何かすごいな。

思わず感心していたら、
「なずな、貝原の言うことを真に受けて無理して彼氏を作らなくてもいいぞ。

彼氏なんかいなくても死にはしないから」

佐和子にポンと肩をたたかれた。

「ありがとう、佐和子」

わたしはお礼を言うと、親子丼を口に入れた。

「なずなは子供の頃から小宮健と言う人間を見てきているんだ。

目が肥えているから、そこら辺の男じゃ物足りないんだろう」

そう言った佐和子に、
「ああ、小宮課長とは幼なじみだったんだっけか?」

三平が思い出したと言うように言った。

そう、わたしと小宮課長の関係は上司と部下だけど…本当は、幼なじみなんだよね。
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