ラブリー
家が隣同士で、母親同士が親しかったと言うこともあり、幼い頃は小宮課長――その当時は“健ちゃん”と呼んでいた――によく遊んでもらっていた。
わたしよりも10歳年上の健ちゃんは子供の頃からとてもかっこいい人で、憧れの存在でもあった。
その憧れが恋へと変化するには、そんなにも時間はかからなかった。
同い年の男の子なんて視界に入らなくなってしまうくらい、わたしは彼を男として意識していた。
あれは、小学5年生のバレンタインデーだっただろうか?
11歳だったわたしは大学生だった健ちゃんに、昨日の夜に作った手作りのチョコレートを持って彼に初めての告白をした。
勇気を出して告白したわたしに、
「ごめん、今は無理なんだ」
彼は返事をした。
…どん底に突き落とされたとは、まさにこう言うことを言うんだと11歳のわたしは理解した。
わたしよりも10歳年上の健ちゃんは子供の頃からとてもかっこいい人で、憧れの存在でもあった。
その憧れが恋へと変化するには、そんなにも時間はかからなかった。
同い年の男の子なんて視界に入らなくなってしまうくらい、わたしは彼を男として意識していた。
あれは、小学5年生のバレンタインデーだっただろうか?
11歳だったわたしは大学生だった健ちゃんに、昨日の夜に作った手作りのチョコレートを持って彼に初めての告白をした。
勇気を出して告白したわたしに、
「ごめん、今は無理なんだ」
彼は返事をした。
…どん底に突き落とされたとは、まさにこう言うことを言うんだと11歳のわたしは理解した。