副社長は束縛ダーリン
指摘された通り、私のハーフパンツは穿きかけで、下着が半分ほど見えた状態でしばらく手を止めていた。
ハッとして顔を赤らめ、着替えの続きに戻る私。
それでも気になる彼女を、横目でチラチラ見てしまう。
大人っぽくて、綺麗な人……。
歳は三十歳前後といった感じに見える。
目鼻立ちがハッキリして、切れ長二重の、かなりの美人。
なんとなく、お嬢様的な雰囲気も漂っている。
この人が悠馬さんの隣に立ったなら、お似合いだと言われそう。
ここでトレーニングを積めば、私も彼女のような素敵な女性になれるかな……。
そんな期待を抱いたとき、私のバッグの中からスマホの着信音が聞こえてきた。
あ、いけない。悠馬さんに退社メールは送ったけれど、家に着いたメールを忘れていた。
この着信はきっと、『まだ家に着かないの?』と心配した、彼からの電話だろう。
大人美人の彼女は、ロッカーに鍵をかけて私の後ろを通り、通路へと一歩踏み出していた。
私はスマホを取り出し、電話に出る。
「悠馬さん、連絡忘れてごめんなさい!
今日は買い物してから帰ろうと思って、ひとりで駅前の……」