副社長は束縛ダーリン
『これからしばらくは忙しくなりそう。週末はなるべく一緒に過ごそうと思うけど、平日は難しい。ねぇ朱梨、俺の部屋に住まない? そうすれば平日も少しは会えるよ』
『え!? それは、ちょっと……。
付き合ってまだ日も浅いですし、一緒に住むのは早すぎると思います』
平日も会いたいと思ってくれる気持ちはかなり嬉しかったが、交際二ヶ月ほどでの同棲は戸惑うところ。
お婆ちゃん子だった私の古い道徳観と、一緒に暮らせば早々に飽きられるのではないかという不安から、頷くことはできなかった。
一気に幸せをもらうのが、もったいないという気持ちもある。
悠馬さんは過去も未来も含めた私の人生の中で、間違いなく一番のいい男だろう。
告白されたときは嬉しすぎて、泣いてしまったほどだ。
私は悠馬さんとの恋を大切に育てたい。
失敗しないように、ゆっくりと少しずつ膨らませて、いつか憧れのウェディングドレスを彼の隣で着られたら……。
そんな乙女の期待もあって、同棲をハッキリと断ったのだ。