副社長は束縛ダーリン

◇◇◇

冷凍コロッケ勝負に勝利した日から五日が過ぎた日のこと。

悠馬さんに買ってもらったブランドもののフェミニンなワンピースを着た私は今、高層タワーホテルのスイートルームにいる。


こんな値段の高い部屋に初めて宿泊する私は、ベッドルームがふたつもあることや、ジャグジー付きのバスルームや大理石の広い洗面台にびっくり。

広々としたリビングの天井からはシャンデリアが吊るされ、それよりも眩い東京の夜景が窓から一望できる。

「朱梨、座って」と悠馬さんに促されて腰を下ろした三人掛けのソファーは、西洋のお城に置いてありそうな格調高いデザインで、もう動きたくなくなるような抜群の座り心地に、ただただ感心するばかりだった。


これがスイートルーム。
なんていう贅沢な作りだろう……。


悠馬さんはさっきホテルの職員が運んでくれたシャンパンを開けて、ふたつの脚の長いグラスに注いでいるところ。

淡い琥珀色の液体がシュワシュワと音を立てるシャンパングラスのひとつを私に渡してくれて、隣に腰かけるとグラスを合わせた。


「乾杯」

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