副社長は束縛ダーリン
「今日二度目の乾杯ですね」と笑顔を向ければ、彼は瞳を甘く輝かせて私の肩に腕を回す。
「レストランでの乾杯は、望月との対決に勝利したお祝いに。今の乾杯は……」
なぜか今乾杯した意味を教えてくれず、フッと柔らかく微笑むだけの彼。
私は首をかしげつつも、きっとクリスマスに乾杯という意味だろうと推測し、言葉の続きを催促しなかった。
今日は十二月二十三日土曜日で、明日はクリスマスイブ。
コロッケ勝負の勝利と少し早めのクリスマス、両方を祝う意味で、悠馬さんがスイートルームを予約してくれたのだと思っている。
この部屋に入る前には、同じホテル内にある高級フレンチレストランで、フルコースを食べさせてもらった。
今日の私は贅沢の限りを尽くしている。
庶民感覚から抜け出せない私としては、正直普通の部屋でも充分に楽しめるのに……という気持ちもあるけど、悠馬さんはお金持ちだし、お祝いだから、今夜は感謝してセレブ気分に浸ろうと思う。