副社長は束縛ダーリン

美味しいフルコースの料理と悠馬さんの愛情にお腹も心も満たされて、私は今、幸せ全開。

座っているふたり掛けのテーブル席は窓際で、出窓の外には眩い東京の夜景が見えていた。


「ああ、美味しかった。ご馳走様でした」

「まだデザートがあるよ。入らないなら、俺が朱梨の分もーー」

「食べます! デザートは別腹ですから、絶対食べます」


時刻は二十一時になるところ。

平日なのに店内は満席で、人気店だということを改めて感じていた。

私は乾杯のシャンパンの後、ずっとソフトドリンクを口にしている。

酔っ払って、この素敵な時間を眠気の中で過ごしたくないから。


悠馬さんはお酒に強いので、料理に合わせて数種類のグラスワインを飲み分けていた。

食べ終えた牛フィレ肉のポワレの皿は下げられ、グラスに残っていた赤ワインをひと口で飲み干した彼は、楽しそうな顔して私に問う。


「デザートはなんだと思う?」

「アイスクリームとフルーツの盛り合わせ、でしたよね?」


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