【溺愛注意!】御曹司様はツンデレ秘書とイチャイチャしたい
シャワーを浴びてそろりと寝室のドアを開くと、ベッドに腰掛けた専務がこちらを見て軽く笑った。
「あんまり長いから、そのまま逃げられたかと思った」
いつもの口調で、いつものように私をからかう。
「逃げません」
小さくふくれると、専務が意地悪な笑みをうかべた。
勢いであんなことを頼んだけど、こうやって冷静になると、どうしようもなく恥ずかしくなる。
「ただ、服を着たほうがいいのか、着ないほうがいいのか悩んでしまって」
うつむきながら私がそう言うと、専務が吹き出した。
「なにそれ」
「だって。どうせ脱ぐのに着るのは二度手間で無駄ですし、でも着ないで出ていくのも恥ずかしいし。こういう時の作法をまったく知らないので……」
「作法って!」
私の挙動を面白がるように専務が肩を揺らす。
いつもどおりの口調、いつもどおりの雰囲気。
必死にいつもどおりを装って、これから、いつもは絶対しないことをしようとしている。
「どっちが正しいんですか?」
迷いに迷って、結局バスタオルを体に巻いて出てきてしまった。
これは正解なんだろうか。
不安になりながらたずねると、専務は優しく笑う。