【溺愛注意!】御曹司様はツンデレ秘書とイチャイチャしたい
その後ろに続きながら、今日のスケジュールを説明する。
「今日の予定ですが、十時半から新聞社の取材が入っています。役員室での写真がほしいということでしたので、取材もここで対応したいと思っていますが……」
「それでいいよ」
ちらりと表情を伺う前にうなずかれ、次に進む。
「十三時から会議が入っています、その資料はこちらに。読まれた上で事前に確認したいことがあるようでしたら、担当者と昼食を取りながら軽くミーティングが出来るようにセッティングいたしますが」
「うん。よろしく」
「場所は……」
役員室か近くのレストランか……、と考えていると、先回りして専務が答える。
「社内のカフェでいいよ。なるべく風通しのいいところで話をしたい」
「かしこまりました」
私が無表情で頷くのを、専務は微笑みながら眺めていた。
整った顔が、私を見つめながら楽しそうに笑っている。
容姿端麗、という言葉が勝手に頭に浮かぶ。
私の目で笑う男は、その四文字の言葉がふさわしい、見栄えのする外見をしていた。