【完】うぶな私がイケメンチャラ男と恋するまで
「璃乃!!遅いよ、どうしたの?!」
「あ、いや…何かぼーっとしちゃってて」
はは、と笑うと悠子はそっかって眉を下げた。
「ほら!見て璃乃!
璃乃の好きなピザですよー?」
さっきとは打って変わって明るい雰囲気の悠子。
こうやって、すぐに空気を変えてくれる悠子には本当に助けてもらってる。
嫌な空気をそのまま引きずらないようにしてくれる。
「あ、そっか!!
うわぁ…楽しみだね!」
私もその空気を逃さず飛び込む。
「由紀ーとうとう明日だね?」
「洋服も迷っちゃって…///」
この前月星の家に誘われたっていう子か。
目からも月星が好きって伝わる…頭を撫でると癖毛がふわふわして可愛いっていう女の子。
確かに幸せのオーラが滲み出て…好意がひしひしと伝わってくる。
もう嫌だなぁ…
何でこんなにずるずる引きずってるんだろ…
きっぱり諦めないといけないのに。
「よーーし!!美味しいの作ろう!」
今は美味しいピザを作る!
きっと、私の気持ちは時間が解決してくれる。