〜甘く、危険な恋〜止まない、愛してる。
……なんだか気分がもやもやとして、気晴らしに外へ出て自販機で飲み物を買った。
その場で開けて、口を付けようとしたら、
「……よく会うな?」
声が聞こえたかと思ったら、自販機の脇へ追い立てられて、顔を挟むように両手が突かれた。
「……こんなところで、何するの…」
背の高い彼が覆いかぶさるように立つと、目の前が薄暗い影に包まれた。
「……何が? まだ何もしてない……」
うつむいた顎の先に手がかかる。
「……人目があるでしょ?」
迫る唇をよけようとする。
「そんなの気にならない」
唇が触れそうになる。
「…私は、なるの…」
と、その唇を手で押さえて拒んだ。