おはよう、きみが好きです
「なら、こんな泪のこと好きすぎて頭の中ぐちゃぐちゃな俺でも、好きだって言ってくれる?」
「そ、そんなのっ……当たり前っ」
こんなに誰かを好きになるなんて、思ってもみなかった。
ずっとひとりだったあたしが、たったひとりの好きな人を見つけるなんて……。
昔のあたしならきっと想像もしてなかっただろうな。
「泪は……?」
「へ……?」
「泪は、俺のこと考えておかしくなってくんねーの?」
ーードキンッ!!
強く、心臓が跳ねた。
今の一言は、致死的で、破壊力抜群の殺し文句だっ。
本当に、なんなのこの人はっ……。
「好きに決まってんじゃん……八雲の考えてると、頭どころか心臓もおかしくなって、苦しくなるよ!!」
ヤケになったのか、胸に溢れてくるこの想いを留めておけないからなのか、ついにぶちまけてしまった。
そんなあたしを、八雲は驚いたように見つめてくる。
「もう、やだ……恥ずかしいっ」
泣きそうになって、腕で目元を隠した。
顔、見られたくない。
赤くて、涙でぐちゃぐちゃになってるだろうから。