おはよう、きみが好きです
「泪、顔見せろって……っ」
切羽詰まったような、震える声が降り注ぐ。
それにあたしは頑なに首を横に振った。
「なら、勝手に見るわ」
「えっ……あっ」
八雲が、あたしの腕を掴んで引き剥がす。
すると、すぐに八雲と目が合ってしまった。
向けられる視線にボッと顔が熱くなってくるから嫌だ。
「本当に泪が好き、俺のことを考えて赤くなったり、泣きそうになったり、心臓ドキドキさせてくれんのも……全部愛してる」
"愛してる"??
その一言は、あたしの耳から全身へと熱と幸福感を伝えていった。
駆け巡る、きみからの想いは、次第にあたしの想いに、変わっていくみたいに……。
「あたしも、八雲が好き、愛してるっ」
あたしの想いも、きみのものと同じみたい。
それが、たまらなく幸せだなぁって思う。